おっさんワンコの顔

ども、おっさんワンコのスノです。

普段はほっかむりをして日々を過ごしている僕ですが、最近は犬の世界も忙しくなってきました。いや、犬を連れている飼い主の人たちが忙しくなったのかな。そのせいで、ホント、僕ら迷惑してるんですよ。朝の散歩が短くなったり、夜の散歩がなくなったり、ご飯の量が少しずつ減ってきたり。あ、最後のやつは関係ないかもしれないです。

このままではワンコ生活も極まれり、ということで、僕としてもひと肌脱いでやるかと思ってます。服なんて着てませんけど。

飼い主の皆さんが早く僕らのところに戻ってきてくれるためには、やっぱり仕事のやり方を見直してみるのが手っ取り早いんじゃないかと思っとります。だって、皆さん、僕らと一緒にいない間は、どこかで色々とお仕事してるんでしょ?飲み屋で酔いどれてることなんて、ホントにたまーにあるかないかのことだもんね。

だから、僕が皆さんに紹介するのは『外資系コンサルの仕事を片づける技術』(ダイヤモンド社)って本なんです。実は私の飼い主が書いているんですが、犬の目線から見ても、「君、なかなか良いこと言っとるなぁ」と感じるところがありましてね。トップ1%がやっている仕事が満載らしいから、トップブリーダーにもオススメですよ。

そんなわけで、このブログを見てこの本に興味を持ったら、以下のURLから特別抜粋版をダウンロードしてみると、ワンだふるになれるかもね。

https://it-ura.up.seesaa.net/item/report_request_it-ura-011.htm

ここから先のブログの記事は、飼い主の皆さんの手元に本がなくても楽しめるけど、手元にあった方がもっと楽しめるよ!


2013年07月18日

【伝えるスキル】ご褒美がもらえなくても、「改善目標と制約条件を整理する」

後出しジャンケンって言葉がありますよね。飼い主の皆さんは、「それ、ずるいじゃーん!」って言いたくなるときに使っていると思いますが、僕ら犬もよく使っています。

たとえば、おやつの時間にデリシャスなご褒美フードを目の前に出されて、飼い主さんが「お手っ!」って叫んでいるとするじゃないですか。そしたら、僕ら犬はみんなお手をするんですよ、だってご褒美を食べたいもん。じゃあ、お手が出来たらご褒美をもらえるかというと、90%以上の確率で「もらえない」んですよ。

なぜか?

飼い主の皆さんとしては、「犬がお手をするのは当たり前」であって、「もっと難しいことができなければ、ご褒美をあげるに値しない」と考えているからなんです。だから、お座り、伏せ、待てのコンビネーションが成功しなければ、ご褒美をもらえません。

まあ、気持ちはわかるよ。お手くらいお猿さんだってできるし。それにお手が出来たくらいでご褒美にありつけるなんて甘い考えは、ドッグトレーナーさんに1か月缶詰で躾けられたときに捨て去りましたよ、あのつらい日々の中で・・・(遠い目)

それはともかく、コンビネーションが成功すればご褒美がもらえる、というのは、僕ら犬と飼い主の皆さんとの間で暗黙の了解になっているんですよ。だから、僕らはそれを信じて、目の前のご褒美を食べたい一心でコンビネーションを成功させるんです。

でもね、ときどきだけど、コンビネーションしただけじゃご褒美をもらえないことがあるんです。お手、お座り、伏せの華麗なコンビネーションをして、最後にじっと待っているんだけど、飼い主さんもじっとしたまま。

「???」

僕ら犬は察しの良い動物ですけど、いつもと同じようにやっているのに、こんな反応を飼い主さんにされたら、そりゃ大混乱しますよ。

「僕のやったことは何か間違ってた?他に何をしたらいいの?」

そう思って、伏せをしながら鼻をクンクン鳴らし始めると、「まだだよ〜、まだだよ〜」との謎の言葉を飼い主さんがつぶやくわけです。そして、あろうことか、僕の鼻の上にご褒美をそっと置いて、「まだだよ〜」とまた話しかけてくるのです。

な、なんなんですか!ワンコの鼻先は食べ物をのっけるためにあるんじゃないんですよ。勝手に置かないでください。それにこのままの姿勢だと、いつまでたってもご褒美のおやつを食べることができないじゃないですか。

これはもう我慢の限界ですっ、と鼻息を荒くしてつい立ち上がってしまったそのとき、「あ〜、あと10秒ガマンできたらおやつを倍にしたのになぁ」なんてビックリ発言を飼い主さんがしたんです。

僕ら犬には”衝撃の事実”ですよ。いつそんなルール決めたのさ。そんな話聞いてないし。僕は前回ご褒美をもらえたときと同じことをやったのに、どうしてそれだけじゃご褒美が出ないのさ!

こんなのは「後出しジャンケン」でしょ。最初に「今日は30秒待つことができたらご褒美あげる」って言ってくれれば、僕もそれを意識して我慢し続けることができたんです。

僕ら犬でさえふてくされてしまうほどのこの鬼畜の所業、もし飼い主の皆さんが働いている”会社”でやってしまったら、やられた相手はきっと不満を持つと思うんです。僕らのときはご褒美だったけど、一度仕事をお願いしておきながら、後になって「そうだ、この条件もおねがい」って言われることが何度も続いたら、「そういうのは先に言ってよ」って思うよね。

だから、そういうことを未然に防ぐためにも、手元の本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)の105ページを読んでみてください。

『持ちかける相談は問題点をわかりやく整理し、困っていることを伝えて終わるのではなく、その状態からどのように改善したいのか、希望する方向性を合わせて示す』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:105ページ)

ご褒美のおやつではなく相談事についての書き方になっているんですけど、後出しジャンケンが発生しないようにするのが大切なんだって主旨はおんなじです。会社の場合だと、最初に条件や作業のゴールイメージを相手へ全部伝えておくべしっていう話なんですよ。

資料を作って上司や先輩にレビューしてもらうとき、「○○○については考えている?」とか言われたこと、飼い主の皆さんにもきっとあると思うんです。言われたことが飼い主さんの思慮不足によるものなら、「レビューしてもらってよかった」と思えるんでしょうけど、単純に上司の人が飼い主さんに伝え損ねていた内容について同じことを言われたら、「そういうの最初に教えてほしかったよ」って思っちゃいますよね。

これね、同じことを飼い主さんが部下や後輩の人たちにやっている可能性があるんじゃないでしょうか。飼い主の皆さんがよく知っていることわざで言うなら、「人のふり見て尻尾フリフリ」ですよ。えっ、それじゃカワイイだけじゃないかって?えへへ、そんなん褒めても、おやつとかあげることできないですよ〜、僕がもう食べちゃったし。ん、間違ってるって?そんなこと言われても、飼い主さんを見てたら嬉しくて尻尾がフリフリ揺れちゃうのは我慢できないんです。だって、おやつをくれるかもしれないじゃないですか。

すんません、僕ら犬なんで。

2013年07月06日

【動かすスキル】マーキング戦士たるもの、「相手の意見をベースに妥協案を探る」

飼い主の皆さんは当然知っていることだと思っとりますが、僕ら犬にとって何よりも大切なライフワークは”散歩”なんです。いやいや、ライフワークなんて横文字言葉じゃ生ぬるいですね、もはや”生きがい”です。

雨が降ろうが雪が降ろうが、台風や雷に見舞われようとも関係ありません。どうして散歩をするのかと聞かれたら、「そこに道があるから」と答えてしまうほどの情熱を持っているのが、僕ら犬の宿命(さだめ)なんです。

多くの犬がしのぎを削る散歩というものは、僕ら犬にとって戦場でもあります。毎日刻々と変わるナワバリの状況を頭に叩き込みつつ、自分のナワバリをいかに効率的に広げていくかを考えながら尻尾をフリフリ歩むその姿は、まさに”マーキング戦士”であります。

しかし、僕ら犬のように立派なマーキング戦士としての自覚を、飼い主の皆さんは持っていないように思えるんですよね。だって、僕らが練りに練った戦略に基づく本日の散歩コースを、飼い主の皆さんはまったく無視するじゃないですか。

僕だって、それが飼い主さんなりのマーキング戦士としての考え抜いた末の作戦であれば文句は言いません。でも、絶対そんなことないでしょ。だって、「いつもと同じコースをまわって早く帰ろう」ってよく言っているじゃないですか。僕ら、ちゃんと聞いとりますから。

でもね、そうやって僕ら犬の意見を真っ向から退けちゃうというのはどーなんでしょうか。飼い主さんラブの我々としては、言われたことに従うのはやぶさかではないんですけど、それでも毎回意見を却下されちゃうと、だんだんイライラも募ってくるもんですよ。

僕ら犬が相手なら、せいぜい部屋の隅っこでオシッコされちゃうくらいで済みますけど、これが”会社”にいる人たちだったらどうなりますか? 本人が一生懸命やったことに対して、「その内容じゃなくて、こっちの内容に決めたから」だなんて真っ向否定をしてしまったら、その人は気持ちがげんなりしちゃいますよ。こういうことが積み重なったら、飼い主さんに対して本気で考えた提案をしてこなくなるかもしれません。

こんな困ったことにならないためには、飼い主の皆さんは何をやったらエエのでしょうか。答えは手元の本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)にありました。169ページを覗いてみるのです。

『より良い案にするためには、真っ向から相手の意見を否定するのではなく、相手の主張を最初に認めた上で、改善点を絞り込んで示す』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:169ページ)

自分の意見を押し通すだけじゃ、相手を納得させることはできないんですよ。僕ら犬だって、自分の考えと逆のことを毎回強いられてたら、ストレスが溜まって脱毛しちゃいますけど、これが”会社”の中のやりとりになれば、それこそ人間関係でウツとかになっちゃう人もいるんじゃないかなぁと思うんです。

散歩の話で言うなら、せめて、最初の数分くらいは僕の考えたマーキングコースを採用してもらえるなら、途中で「いつものコースに戻ろう」と言われても、それなりの達成感を感じることはできたんです。最初からマーキングコースを拒否されるのとは全然違うんですよ。

だから、”会社”の中でのやりとりも、「あなたの提案のこの部分はすごく良いからそのまま使って、でもこっちの部分は違うやり方にした方が良くなると思う」くらいの感じでやってみたらどーでしょう。

相手に譲歩しつつも自分の意見を盛り込む。そんなクレバーなやり方を飼い主の皆さんには身につけてほしいなぁと思う次第です。なんていうか、「散歩進んで二歩下がる」的な感じですかね。えっ、意味も違うし字も違う?ならば、「肉を食わせて骨を断つ」ってのはどうでしょう。はいっ?肉は食わせないし、そんな捨て身の話でもないって?そんな難しいことを言われても困っちゃうなあ。

すんません、僕ら犬なんで。

2013年07月05日

【伝えるスキル】ゴハン一つで全員振り返るとしても、「名前を呼びかけてから伝える」

おっさんワンコの顔

僕ら犬には、名前があります。

犬によっては、血統書(けっとーしょ)という由緒正しき家系図みたいなやつから決められた格式ある本名を持っているケースもあるんですけど、基本的には飼い主さんがつけてくれた通称名が僕らの名前です。

名前というのはエエもんですね。だって、誰に対して呼びかけているのか、すぐに分かりますもん。たとえば、目の前にクリスとバーニィという2匹の犬がいたとして、バーニィに話しかけるために「ちょっと、そこのワンちゃん」と呼びかけたらどうなります? 2匹ともこっちを見てきますよね。でも僕が話しかけたかったのはバーニィであってクリスではない。こんなときに、「こっちを向いてよ、バーニィ」と声を掛ければ、バーニィだけがこちらを見ると思うんです。

※犬は音のする方を見ちゃうんで、やっぱり2匹とも振り向く可能性もあるんですけど
※付け加えると、「こっちを向いてよ、バーニィ」って言いたかっただけなんですけど

これって飼い主の皆さんは絶対に分かっているはずなんですよ。たとえば、“しつけ”と称して僕らの忍耐力を試そうとしている場面を思い浮かべてください。

僕ら犬は飼い主さんのことが大好きなので、言われたことはできるだけ従いたいと思っとるんですが、「飼い主さん、何言っちゃってるの?僕には理解できないよ」って思うこともあるんです。お手とかお座りくらいなら分かりますけど、伏せをした状態から指先を向けられて「バーン」とか言われても、まったく意味不明です。

飼い主さんは何度も「バーン、バーン」と言っても僕が何もしないものだから、そのうち「スノ!ほら、バーンだよ、バーンだよ!」と名前を付けて声をかけ始めます。いや、飼い主さん、僕はちゃんと聞こえてますよ。聞こえてるんですけど、あなたの言ってることが意味不明なだけなんです。勝手に犬が悪いとか思わないでくださいって。

それはともかくとして、僕が言いたかったのは、犬相手であっても、「自分に対して言っているって気づいていないんじゃないか」と不安になってくると、人は相手の名前を呼び始めるという話なんです。

こういうこと、飼い主の皆さんは“会社”でもやっているんじゃないですか?相手の名前を呼びかけずに全体に向けて話しているように思われてしまうことって。これが僕ら犬に対してだったら、きっとみんなが注目すると思うんですけど、飼い主さんの周りにいる人たちって、そういう場面ではむしろ「自分が反応しなくてもいいだろう」って思っちゃう方が多いんじゃないでしょうか。だから、誰からも反応が無くて、納得しているのかしていないのか分からないし、聞いてる方も自分が意見を出してもいいのか分からない、なんて状態になるんだと思うんです。

ダメですダメです。そんな状態を放っておいちゃ。ミスチル風に言えば、あいまいモコな表現は金輪際とっぱらってしまえばエエんですよ。すんません、おっさん世代の発言でした。それはさておき、手元にある本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)の107ページを開いてみてください。

『名前を呼びかけることで、聞き手の注意を自分へ向けさせ、相手の当事者意識を促すことで傾聴を実践しやすい状況を作り出す』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:107ページ)

名前を呼びかけることってのは、僕ら犬だけじゃなくて、飼い主さんの周りにいる“会社”の人たちにも有効だって、ちゃんと書いてありました。それに「聞き手の注意を自分へ向けさせ」るというのは当然として、それによって「相手の当事者意識を促すことで傾聴」を求められちゃう効果もあるみたいです。

言われてみれば、そうですな。「みんな、聞いてよ」って声を掛けても、「(自分以外の誰かが応えてくれるだろう)」って全員が思ってしまったら、誰も返事をしてくれない。たとえば、会議で飼い主さんが説明していたとして、参加者の皆さんに「何か質問はありますか?」って聞いても、その場で手を挙げてくれる人は少ないと思うんですよ。

でも、「佐藤さん、何か質問を頂けませんか?」って名指しをしたらどうなりますかね。間違いなく佐藤さんは、一生懸命に飼い主さんの説明内容を頭に思い浮かべて、「(何か質問すべきところはあったかな)」って考えてくれるはずなんです。そして、周りにいる人たちも「(自分にも質問されるかも!)」って意識し始めることで、その場にいるみんなの注意力も高まります。

飼い主さんは“会社”でメールを使っていると思うんだけど、これだって複数の人へ同時に出す場合には、回答してほしい人の名前を本文の一番上に書くと、返信してくれる確率がぐっと上がるんです。騙されたと思って試してみてください、ヨシズミの天気予報が外れるのと同じくらい確実です。

てな感じで犬目線からいろいろと言わせてもらったんですが、実際のところは、名前なんて呼びかけなくても、「ゴハンだよ」って遠くから声を掛けられただけで、その辺にいるワンコは全員振り向いちゃうんですけどね。

すんません、僕ら犬なんで。

×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。